遠隔介護ブログ(第18回)

こんにちは。コーディネーター渡邉です。
遠隔介護ブログ第18回。

今回のテーマは「かわいい嘘、許せる嘘」です。

人は時として、相手のために嘘をつかないといけないときもある。私は常々そう考え、一生、嘘をつかずに生き通せる人なんていないと思います。

私自身の忘れられない嘘は、大学時代。
友だちが一目惚れした男性がいまして。挨拶するくらいの仲にはなったんですが、なかなか告白出来ないし、デートにすら誘えない。
私はその男性とちょこちょこ話せる仲だったので、彼女がいないこともわかっていて、なんとかならないかなぁと考え、その告白出来ない友だちは、やさしいし面白いし賢いし可愛らしいし、絶対オススメの女性だと思ったので、その友だちに「こないだ○○君(その好きな男性)が、あんたのこと、可愛いなぁゆうてたで。いけると思うで」と、その男性がゆうてもないことを言ってしまいました。
でもその一言で彼女はデートに誘う事を決意、そこから、数年後。
2人は結婚し、今はお子さんたちもすくすく育ちとっても幸せそうにやってます。

これは、とりあえず、成功の嘘。

でもやっぱりちょっと罪悪感はあり、本人達には話してませんが忘れられない嘘です。

 

前置きが長くなりましたが、この遠隔介護ブログの主役である私の父は、こんな嘘が多いのです。
人のためというより、自分のための都合あわせの嘘。

でも、よくお年寄りとお話してると、自分の都合のいいように過去の思い出話をすり替えるというか、記憶ごと変えてしまってるなぁと、それは認知症というのではなく、人に語りやすいように美しいように思い出話を替えられて、何度でも聞かされるなぁということありませんか?
父は日常茶飯事。

例えば先日、私が平日に休日出勤の振替休日をいただき、実家の平日しか出来ない用事を片付けに帰ったときのこと。
その日、父はデイサービスの日だったんですが、自分が私と買い物に行きたいからとデイサービスに休むと電話したんです。ケアマネさんからは「お父さん、デイサービスに来られてるほうが、めぐみさん掃除とか用事しやすくないですか?大丈夫ですか?」と私の状況までわかってお電話くださったんですが、本人がもう買い物に行く気でいるのでしょうがないですね、となりました。

でも、デイに預けてる薬、休むならその日の分は取りに行かないといけなくて、父に会う前にデイサービスに行きました。
電話をくださったケアマネさんではなく、デイの所長さんとお話すると「娘がデイ休めゆうねん、自分が帰る日はお父さんにおってほしいゆうて、せやから休むわ」と、朝から父が電話で話したとか。

なんという嘘。。自分の気持ちじゃなく私のせいにしてます。そのうえ、前日、デイから近所のショッピングモールにお買い物に連れてってもらう遠足のようなものがあり、介護職さんにつきあってもらいながら、服買いたいと言ってたのに、介護職さんから「服はめぐみさんに選んでもらい、今日は食料品買おう」て言われたから服買ってへんねん、だから今日行きたいと買い物を私にねだってきたのに、所長さんいわく、実際は、何回も介護職さんが「服みーひんの?」と聞いても「娘と見るから今日は食料品買いたい」と自分が言ったそう。。

全く逆です。

ただよくよく聞くと、父以外の利用者さんがみんな、食料品に行くと言われてたそうで、おそらく寂しかったのか、もしくはほんとに私と服を見たくなったのか、真意は定かではありませんが、これもほんとに両方にうまいことついたつもりの嘘が翌日にばれるという事態。

身体に色々不自由がきているのに一人暮らしというしんどさもある中、誰にどう伝えれば自分が少しでも快適に思い通りに過ごせるか考えてこその、口から出た嘘だと思うので、所長さんとも「手かかるけど、一人で頑張って暮らしてるからなんにも言えないです。」と話させてもらいました。

子供もよくちっちゃな嘘ってつきますよね。
でも、誰かを陥れたり、誰かにおっきな迷惑をかけるものでなければ、怒らず騒がず、聞き流すということは、自分の心も穏やかにしてくれると母が亡くなってから、父と密にコミュニケーションとるようになって学びました。何が本当でも、別に今の状況が大幅にかわることもないですもんね。

でも、身内はいいですが、あんまり外でこんなちっちゃな嘘ばかり言ってると、いざというとき信用してもらえないと思うので、いくら自分をかまってほしいための嘘でも、つきすぎたらあかんよとさらっとは父に言っておかねばと思います。

そんなこんなの父の日もあった6月。

 

先月末に、私は以前からファンクラブに入っているサザンオールスターズのコンサートに行ってきました。
今までも行ってますがメンバーの皆さんのご年齢を考えると、15年くらい前から「これが最後かな、今回が最後かな」と毎回ドキドキするんです。
実際、11年前の横浜まで行ったコンサートは、とうぶん活動自体休みますと言われてたし、そのあと、ボーカルの桑田佳祐さんも大病されていたので、ほんとにもうコンサートはないのかもと思ってました。
が、65才を越えたメンバーの方々で作り出されるステージ、今回は3時間半以上もあり、エネルギッシュでしかも、桑田さんは1曲1曲歌い終えるごとに「ありがとう」とお辞儀しながら何回も言われるのです。
桑田さんもまたファンにコンサートで会えること、きっと大病もされ復活されたから余計にありがたいと思ってくださってるんだなぁと思いまして。
そして、コンサートラストには「また絶対会おうね」と言ってくれました。
お歳を考えてもその言葉がとても嬉しくて。

私の母は、氷川きよしさんのファンで、毎年コンサートに友人たちと行ってまして、亡くなる年も、チケットとってとても楽しみにしてたんですが、待ちに待ったコンサートの前日に、肺ガンで亡くなりました。母の友人たちは、母の写真を持って、当日、氷川きよしさんの歌声を全部聞いてきてくださいました。

そしてその友人たちは今も毎年、氷川きよしさんのコンサートに行き、そのチケットは母が生きてたときと同じく私がインターネットで申し込みします。
私は行きませんが、それを続けさせてもらうことで、母がいつまでもその方々と一緒に氷川さんの歌を聞けているような気持ちになります。

そんな母の切ない想い出や、つんくさんがもう歌えない状況になられたことなどから、自分が10代や20代のときには考えたこともなかった、

「コンサートに行けるのは当たり前ではない」「コンサートを開催してもらえるのも当たり前なことではない」ことを思い知りました。

だからこそ余計に今回、自分が元気でサザンオールスターズのコンサートの日を迎えられたこと、サザンオールスターズがまたコンサートをすると言ってくれたことなどに、とても感謝し、生きているこの1日1日を大切にせねばと思えました。

母の氷川さんコンサート友だちは、何かといまだにうちの家族を気遣い、5月には毎年、私の名前と同じトマトをたくさん送ってくださいます。
母から戴いた大切なご縁だと思ってます。

小さな嘘を自分の都合よく、さらっと言っちゃう父でも生きてくれてるだけでありがたい、そう思えるように。
ガミガミ言わないように、ガミガミ言いそうになったら私をこの世に存在させてくれてありがとうと感謝に置き換えて、穏やかに過ごしたいなぁと改めて思いました。

 

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ワークステーション・わくめでぃ

投稿者: ワークステーション・わくめでぃ

ワークステーションメディカル事業部の社員やナビゲーターの「わくめでぃ」が、看護師のみなさまへ、イベント・お知らせ・ワークステーションの活動・お役立ち情報・お仕事探しに関することなどを発信しています。