高齢者の青春ひとときの話題とは?

「彼女(妻)は元々細身で背丈ある身体ではあったが、ついこの間、ふと風呂戸を見てみたら、
すりガラス越しに写る彼女は、あやふやな体つきで小さく、
動きに力のない骨だけが緩々と動いているようで、まるで幽霊のように見えた。
お互い老いを意識しつつ、動きの鈍くなった仕草や物言いに、
あけすけにけなし合いながらも生きてることに感謝してきたし、
小さく曲がり細り行く姿勢にも当たり前のように受け入れて何の不思議もなく、
夫として妻として二人で生きてきたのに、その瞬間、自分の目を疑った。
こうもあからさまな変化に気付くこともなかったのか?」
と、80歳の男性は、しみじみと、しかしなんとも受け入れ難い現実の驚きを語った。

実はその日、久しぶりに80歳の男性、75歳の女性、
68歳の女性が3人揃って昼食会を持ったのであるが、
そのときの会話の始まりである。

妻なる女性は、認知症の治療を受けているが、私たち女性二人などに会うときは、
小さくなった体の背を伸ばし笑顔でご挨拶をするという従来の気丈な良妻さん。
高齢者同士の夫婦だけの生活は、長年住みなれた家に対しての
思い入れと息遣いや動作があるだけに、
いかなる不便が生じようと住処を離れ難いようだ。

浴槽の縁は高く足を持ち上げなければ入れない。
浴槽内と洗い場に足台を設置して自由の利かなくなった動作を
補正してはいても体の衰えの方が早くご苦労が絶えない。

生活動作の動線は短くなる一方のその空間で、
不自由さの進行を受容れるしかない諦め?に疑問を持つことはない。
高齢者の夫婦像が現実味を帯びて、高齢同士のよしみで始まった会話は、
友好的なランチタイムでの語らいとして、内容の重さに左右されることなく、
老いの現実感を覚悟したように素直に話が弾んでいったように思う。

それでも女二人が、気楽にアドバイスする生活の知恵や工夫に対して、
夫なる友人は傍にある紙ナプキンを取り寄せて書きとめていた。
穏やかな動作と微笑みの語らい風景ではある。
はばかることのない高齢者の青春のひとときではなかっただろうか?

さて、2012年の暮れも押し迫り多忙な時間をお過ごしのことと思います。
猫の目線をご愛読いただきありがとうございました。
2013年も引き続き話題提供をして皆様に、
お楽しみいただけるブログ展開をしてまいりたいと思います。
みなさま良きお年をお迎えくださいますように。

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原発はエンドレスな問題

「原発」

この問題、どう考えてみても良き終結を持って
使い切ることのできない不遜なる問題ではないだろうか?

原子力そのものへの科学的技術の進化は、
「安全」への誘いであって良いけれど、
原子力爆弾が象徴する「破壊」への誘いはいかがなものか?

2011年3月11日の大震災による
安全神話の崩壊は考えもしなかった不慮の出来事。
しかし、私たちは決して、身近な生活圏の(人口密集地の)中に、
原子力発電所を建てようとはしない。
警戒心あらわにして反対を唱えるし、安全は神話だと言い切るに違いない。

原子力発電所の立地条件は、色々に多方面からアセスメントされての立地ではあり、
科学的で未来的に公益性のある最大公約数の
OKアセスメントのバックがあってのことではあるけれど、
そしてまた、私のような知識の程度では計り知れないが、
高度に立証できる安全科学と利便性が融合しているのであろうけれど、
それ故に表面化されず、もみ消しになってしまう知識は、
不慮を予測しながらにして死に体の犠牲になってきたのだろう。

今にしてこんな風に思うのもどうかという話だけれど、
単純に考えてみても、使用済みの核燃料の貯蔵はまもなく世界中が満杯になり、
再処理をしても核のごみとして残る混合酸化燃料は
まったくゴミでしかなくコンクリート詰めにして、
地球のどこか地中に埋めると言うのだから絶対エンドレスなのだ。

こんな風に考えめぐらせていると、私たちの医療環境にグッと思い当たる。
施設内に小規模原子力(放射性物質)を携え
公益性十分な人のお役に立つことを提供しているのを思う。
日常茶飯事の検査・治療としての認識深く、
何の不便・疑問も感じずに(とは言い過ぎかな?)現代医療の先端を走っている。

社会的資源として、確かに有益な提供なのではあるが、不遜にならず謙遜に、
検査治療の放射性物質は、
どのように安全に準備され施工され安全に保管されているのだろうか、
身体に及ぼす影響はいかなるものなのか、
ここで生じた廃液はどのように管理され、どう処理されているのだろうか。
そんなことを考えてみてはいかがだろうか?

世の中は今、衆議院議員選挙が始まったばかり。
争点はまさに脱原発か否かではあるが、問題ありすぎて、簡単には断じて語れない。
ほんとに難しいねエ!!

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