村上春樹さんとアンデルセン文学賞受賞スピーチ考

デンマークでは、
2007年「ハンス クリスチャン・アンデルセン文学賞」が創設され、
村上さんは5人目の受賞者ということだ。
永らくの間、毎年ノーベル文学賞にノミネートされながら、
一向に受賞のお知らせが届かないが、世界では色々な文学賞が創設されていて、
彼はやはり受賞対象者として注目の作家なのだ。
村上文学の熱烈なファンが相当数いるようで、毎年「ハルキスト」と自認する人たちは、
ノーベル文学賞受賞の知らせを、陽気ににぎやかに待っている
(彼らは、受賞に至らなくても感情的にはならず、必ずや受賞する夢を追い続けているようだ)。
それはそれなりに、好ましい光景のニュース映像ではある。
私は、村上氏の作品に、特別熱い感情を持っているわけではなく、
2作品しか読んでないが、身近なところで熱い感想を聞くことが多いし、
結構なヒットを飛ばし続けているのだから凄い。
やはり凄い!! おめでとうございます。

アンデルセン童話は、言わずもがな世界的に有名な童話なのだが、
私は小さいころそれほど馴染めなかった。
必ずしも…そうは言っても…う~んなんで?…戸惑いを持ちながら読んでいたと思う。
心が固まってしまって尾を引いてしまっていたというべきか。
10年ほど前、再度特集していた本を買って読んでみたが、
その本を本棚に置くことなく友人に渡したと思う。
アンデルセンの童話創作活動は、30歳ころから40年間にわたり、
156編もの童話を書いたというから、なるほど結構たくさん私たちの目に届いているはずだ。
「ユーモアとペーソスと機知に富んだ童話集」とは定番の書評で称賛されている。
私はどうも、このペーソスと機知の展開が、すっと受け止められず、
したがってユーモアに繋がっていかなかった感想をもっている。
あの、もの悲しい情緒や哀愁というか、死ぬ結末が多い物語への拒絶観が強かったように思う。
結構私は、不安感の強い悲観的な感性が強かったからかもしれない。
いまだにその余韻が残っていて、意外としつっこい。

ところで村上氏の受賞スピーチは、やはり考察・洞察が凄い。(毎日新聞記事から引用)
「影の持つ意味」と題するスピーチで、主人公の影が一人歩きを始め、
恐ろしい結末につながるアンデルセンの作品「影」に触れ
「「個人だけでなく全ての社会と国家には影があり、個人と同様、向き合わなければならない」
「どんなに高い壁を築いて外から来る人を締め出そうとしても、
どんなに厳しく部外者を排除しようとしても、
どんなに自分たちに都合よく歴史を書き直したとしても、
結局は自分を傷つけるだけ。私たちは辛抱強く、
影と共に生きていく道を探っていかなければなりません」と。(後略)

今年の読書週間標語は「いざ、読書」。いざ!の意気込みの響きに応えてみようか。

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ノンちゃん

大阪・住友病院で教育担当副部長を経まして、系列看護学校の副学長を歴任。その後、活躍の場を松下記念病院に移し、看護部長として就任いたしました。現在は弊社で登録スタッフの方の相談役として、様々なアドバイスを行なっております。長年の臨床経験・指導経験を元に得た知識を、皆さんにお伝えできればと思います。
カテゴリー: 徒然なるままに | 投稿日: | 投稿者:

ノンちゃん について

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